ようこそ、楽しい音の世界へ|Rhythum and Sound|mammoth No.12

目を閉じて耳をすますと、さまざまな音が聞こえてくる。小鳥のさえずり、風の音、やわらかな雨音、隣人の話声、通り過ぎる足音、沈黙…。
時間の流れとともに、生まれては消え、また生まれては消えていく音の重なりは、絶妙なハーモニーで私たちに「いま」を伝えてくれます。いまここにある音を聞くことは、いまここにいる自分のあかし。だから人は音楽を必要とするのかもしれません。
そもそも音楽はいつどのようにして生まれたのか…。残念ながらその答えはわかりません。しかし人類が人間らしい生活をはじめたとき、そこには音楽があったのではないでしょうか。音を楽しむことを知った私たちの祖先は、コミュニケーション手段であった「音」を「ことば」に置きかえ、「ことば」では表現できない感覚を「音」で表現するようになったのでしょう。周囲の自然に耳をかたむけ、大地の呼吸をリズムに変える。内なる自分をみつめることで、魂の声をメロディに変える。こうして生まれてきたものが、まさに音楽なのだと思います。
『マンモス』12号の特集では、民族楽器にふれたり、親子で歌を歌ったりと、音をシンプルに楽しむ方法を紹介しました。はじめて人が音楽に出会ったときのように、家族で音を楽しむために。「いま」というかけがえのない時間を親子で存分に楽しむために。今日から「家族で音楽あそび」をはじめてみてはいかがでしょうか。

Mammoth #12
家族で音楽あそび

2006年3月30日 発売
民族音楽や手作り楽器の紹介、ハナレグミ・永積タカシさんによる「親子で歌おう」など、親子で楽しめる音楽を紹介します。
目次など詳細はこちら
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