長江青

ミナ ペルホネン長江青さんによる絵本「ぐるぐるちゃん」

ファッションブランド「ミナ ペルホネン」でデザイナー、プレスとして活動する長江青さんが、初めての絵本を手がけました。かわいいリスのおはなし『ぐるぐるちゃん』は、2歳前後の小さなこどもを思いながらつくられた絵本です。のびのびとした感性で綴られたストーリーと絵は、読み返すたびに心を温かく、楽しい気分にしてくれます。
手触り感のある温かいタッチで、大胆に表現された絵は、紙に絵の具でモチーフを描いてからちぎり絵にする、という方法で描かれています。これはもともと著者が、ミナ ペルホネンで図案を起こす時に慣れ親しんでいた、自作色紙での貼り絵から発展した技法と言えます。今回、絵本を作るにあたっては、色むらや刷毛あとによる色の微妙な変化などを存分に活かしつつ、布のプリントの時とは異なるプロセスを楽しんで制作に取り組んだそうです。9月には、青山のブックショップ・ユトレヒト内のギャラリー「NOW IDeA」で、原画を中心としたエキシビションも行いました。ぜひ多くの人に親しんでほしい絵本です。
福音館書店 あかちゃんの絵本シリーズ
『ぐるぐるちゃん』 長江 青 文・絵 / 菊地敦己 構成
2011年9月10日発売
文・絵/ 長江 青(ながえ あおい)
武蔵野美術大学空間演出デザイン科ファッションコース卒業。在学中に「ミナ ペルホネン」デザイナーの皆川明氏と出会い、ブランド立ち上げスタッフとして参加。かばん・アクセサリーなどの小物のデザインとプレスを担当。ミナ ペルホネンの展覧会、出版物、ダンス公演、家具プロジェクトにも企画スタッフとして参加。2007年よりベルリンに移り、ミナ ペルホネンの活動をつづけている。2010年には男児を出産。
構成/ 菊地敦己(きくち あつき)
アートディレクター。1974年東京生まれ。武蔵野美術大学彫刻科中退。95年、在学中よりデザインの仕事を始める。2000年ブルーマーク設立、2011年解散。同年、株式会社菊地敦己事務所設立。主な仕事に、青森県立美術館のVI 計画、ミナ ペルホネン、サリースコットのブランド計画、雑誌『「旬」がまるごと』のアートディレクション、など。主な受賞にJAGDA新人賞、東京ADC賞、ニューヨークTDC賞など。作品集に『PLAY』がある。東北芸術工科大学客員教授。