佐々木マキ《おばけがぞろぞろ》1988年 ⓒMaki Sasaki, 1994

企画展「化け物展」 |青森県立美術館

青森県立美術館にて、企画展「化け物展」が8/1より開催されています。私たちにとってとても身近な存在である「化け物」。昔から私たちの暮らしは、正月にはじまる年中行事や祭り、子どもたちの遊びの世界に至るまで、様々に姿を変えた化け物たちとともにありました。そして、現在もなお、化け物たちはあらゆるところに出現しては、私たちの心を未知の世界へと導いてくれます。本展は、人間によって創造され、信仰され、そしておそれられてきた「化け物」を多彩な造形表現をとおして紹介します。今も昔も変わることなく人間を魅了し続ける存在「化け物」との交感を心ゆくまでお楽しみください。
【展覧会のみどころ】
■ヨーロッパ各地で古くから行なわれている様々な祝祭に登場する獣人たちのポートレイトを撮影し、話題となったシャルル・フレジェの作品《WILDER MANN (ワイルドマン)》、国立民族学博物館コレクションによる世界各国の独創的な仮面、そして後期ルネサンス期、中部イタリアにつくられた通称『怪物公園』を撮影した川田喜久治の作品等により、世界各地に見られる「化け物」の姿を紹介します。
■幕末から明治前半期にかけて絵草子屋の店先に並び、多くの子どもたちを魅了したおもちゃ絵(子ども用の一枚絵版画)。そこには、日本において古くから愛され、おそれられてきた多くの化け物たちが描かれました。浮世絵に描かれた数多くの「化け物」の姿を河鍋暁斎、歌川芳藤、月岡芳年等人気絵師達の作品により紹介します。また、佐々木マキの『おばけがぞろぞろ』(1988年, 福音館書店)や長新太の『はんぶんタヌキ』(1988年, こぐま社)など、絵本の中に描かれたユーモラスな「化け物」も紹介します。
■現代を生きる私たちにとって、「化け物」とは一体どのような存在なのでしょうか。荒川朋子、岡本光博、土橋とし子、谷澤紗和子、島本了多等、現代の作家が考える“現代の「化け物」”達が展示室内外に登場します。
企画展「化け物展」
会期:2015年8月1日(土)~9月13日(日)
会場:青森県立美術館(青森県青森市安田字近野185)
休館日:8月24日(月)
開館時間:9:00-18:00(入館は17:30まで)
青森県立美術館
http://www.aomori-museum.jp